ネット通販が普及し、現在では当たり前のように様々な商品を画面越しに注文して自宅に届けてもらうことが可能になりました。衣類に関しても、わざわざショップまで足を運ぶことなくクリックやタップ1つで注文できるようになり、欲しい商品をいつでも気軽に購入することができます。流行の移り変わりが激しい女性ファッションの中で、こうしたスピードに対応しようと設立当初より様々な工夫をこらしてきた企業があります。それが、女性向けアパレルブランド「GRL（グレイル）」の企画運営から製造・販売までを手がけている株式会社Gioです。2004年に設立した株式会社Gioは、自社ブランドであるグレイルをネット通販でし、急激な成長を遂げた企業です。現在もブランドの人気は継続しており、特に10代や20代の若い女性から支持を受けています。株式会社Gioが人気ブランドグレイルを継続しているその運営の秘訣について迫っていきます。

株式会社Gioは、グレイルの実店舗を構えていません。ネット通販という方法に絞ることで、全国各地からの多くの注文を捌くことができるだけでなく、次々と新しい商品を製造し販売していくスピードが店舗より圧倒的に速くできることがその理由と考えられます。株式会社Gioはスピーディーに事業を展開していくため、WEBサイトの運営を外部に発注するのではなく、自社で管理できる体制を整えました。これにより、納品にかかる時間を短縮して、タイムリーにページの更新ができるようになったそうです。その他にも、携帯電話やスマートフォンの普及に伴い、WEBページを携帯端末からでも発注しやすいよう最適化したことも業績アップに貢献したようです。若者がネットを閲覧する際にパソコンよりもスマートフォンを利用する機会が増えたことに着目し、いち早く対策を練ったところが株式会社Gioの成長に繋がったようです。

しかし、ただ商品を並べているだけでは消費者の購買意欲は高まりません。そこで、株式会社Gioではグレイルのブランドを強化するために人気モデルを登用し、自社ブランドの服がいかに魅力的であるかをアピールしました。これにより、モデルのファンだけでなくても、全身のコーディネートのイメージを膨らませて日常生活で自分が来て歩く様子などを消費者もイメージしやすくなります。閲覧数が上がりユーザーも増えてくることで口コミやSNSでの評判なども話題になり始め、グレイルは現在ユーザー数、月間閲覧数共にアパレル通販サイトでは業界トップクラスを誇るようにまでなりました。このような地道な対策と先を見据えた運営が企業の成長に繋がったと考えられます。